酔った勢いで殺人犯に!エレキテル平賀源内の悲惨な最期

平賀源内は江戸時代に活躍した発明家です。
エレキテルの復元や量程器(りょうていき)の発明が有名ですが、うなぎを食べる「土用の丑の日」の習慣を作った人物だったりするんです。
今回は平賀源内の人生や失敗・功績について解説していきます。

平賀源内ってどんな人?

平賀源内は、江戸中期に活躍した日本の発明家です。
高校の日本史の授業で「エレキテルの平賀源内」と暗記した方も多いのではないでしょうか。
確かにエレキテルの復元が最も有名な功績ですが、それ以外にも様々は発明品や芸術作品を残した多才な天才だったんです。
彼の天才っぷりが分かるエピソードを見ていきましょう。

最初の発明はお神酒天神

平賀源内は1728年、現在の香川県に下級武士の子として生まれました。
幼少期から好奇心の強かった源内の最初の発明は11~12歳のころ。
「お神酒天神」というからくりつきの掛け軸で、お酒を供えると天神様の顔が赤くなる仕組みでした。
今でいう小学5~6年くらいの年齢ですが、非常にユニークな作品ですよね。

エレキテルの復元と様々な発明

平賀源内の最も有名な功績が、エレキテルの復元ではないでしょうか。
エレキテルは江戸時代にオランダから伝来した静電気発生装置で、主に医療用に使われていました。
1769年、長崎に留学中だった源内は、破損状態のエレキテルを発見。
当時電気に関する知識をもっていませんでしたが、6年の歳月をかけて修復に成功します。
その後、彼が作った2台のエレキテルは、現在国の重要文化財に指定されていて、うち1台は郵政博物館に収められているようです。
その他にも、アスベストを利用した燃えない布「火浣布(かかんぷ)」。
現在の羅針盤(らしんばん)にあたる「磁針器(じしんき)」。
万歩計の元になったと言われている「量程器(りょうていき)」。
などなど、当時からすれば斬新な発明品を数多く生み出しました。

本草学・蘭学・戯作、多才すぎる男

発明家として有名過ぎるあまり霞んでしまいがちですが、源内は学者や芸術家としても才能を発揮しました。
現在の薬学や医学に当たる本草学や、オランダ語を通じて西洋の技術や文化を学ぶ蘭学など多くの学問分野に精通しただけでなく、作家としても活躍します。
閻魔大王や歌舞伎の女形、カッパたちによる恋愛コメディ「根南志具佐(ねなしぐさ)」や、おならの音を操る当時の芸人を評価したエッセイ「放屁論」なんかが特に有名です。

「土用の丑の日」の発案者

土用の丑の日には鰻を食べますよね。
この文化、今では当たり前に定着していますが、元々は平賀源内の発案だったと言われています。
夏場に鰻が売れないことを嘆く鰻屋に頼まれた源内は「本日は土曜の丑、鰻食うべし」とのキャッチコピーを書いた看板を出すようにアドバイスしたそう。
その後店は大繁盛し、「土曜の丑の日」が文化として定着するようになったわけです。

酔った勢いで殺人犯に!天才平賀源内の失敗

各分野で多才っぷりを発揮した平賀源内ですが、その最後はかなり悲惨だったと言われています。

功績が評価されず、人間不信に

いまでこそ才能や功績が高く評価され「鬼才」「天才」と呼ばれる平賀源内ですが、周囲の反応は残酷でした。
最初こそ彼の斬新な発想に感心する者も多かったのですが、次第に「キワモノ」「ペテン師」などと心無い評価を受けるようになっていきます。
努力や功績が認められず、不当な評価を受け続けた源内は、次第に人を信じることができなくなっていきました。

酔った勢いで殺人犯に

人間不信になっていた源内に、追い打ちをかけるような事件が起きます。
当時一緒に仕事をしていた大工の棟梁2人と酒を飲んでいた時のことです。
酒に酔った源内は、懐に入れておいた建築設計図が盗まれたと勘違いし、2人を切り殺してしまいました。
この事件がきっかけで投獄された源内は、獄中で破傷風にかかり、51歳で亡くなってしまいました。
数々の発明品を生み出し「江戸の革命児」とまで呼ばれることもある平賀源内ですが、その最期は実に悲惨なものだったのです。

平賀源内の最後から学ぶビジネス・人生の教訓

平賀源内の最期を知ると、人から認められること、自分に合った場所や環境で努力することの重要性が分かります。
ポジティブに人生を生きるためには「大事な人から認められてる」「自分はデキるヤツだ」という自己肯定感が必要です。
しかしながら、源内のような先進的かつ奇抜な才能は否定されることも多いですよね。
そんな時は、今の場所に固執せず、自分の能力を正当に評価してくれる環境を探す努力も必要ではないでしょうか。
誰にも必要とされない才能はありません。
源内の才能も、場所や周囲の人間の価値観が違えば大きく評価されたハズです。
「努力や功績がしっかり評価されていない」と感じる人は、職場や働き方を検討してみてください。
いかがでしょうか?
今回の平賀源内の話はお役に立ちそうでしょうか?
是非あなたのビジネスのヒントに役立ててみてくださいね。