成り上がる人の特徴とは?斎藤道三から学ぶ成り上がる方法

成り上がるために必要な意外なポイントを、昨年大河ドラマ「麒麟が来る」でも登場した斎藤道三の歴史から紹介します!
時代は約500年前とかなり昔ですが、戦国時代は下克上で様々な人物が成り上がった時代。

そんな激動の時代で成り上がった彼らには、現代のビジネスにおいても成り上がるヒントがたくさん隠されているのです。
今回はその中でも斎藤道三のものがたりから、あなたのビジネスのヒントを得ていただきたいと思います。

斎藤道三とは

初めは武将とは程遠い僧侶として生活しており、20代のころに還俗して油売りとなりました。

そして油を売る際に行っていた、油入れを使わずに一文銭の穴に油を通して注ぐというパフォーマンスが大うけし、通りかかった武士に

「そういった技を武道に注げばいい武士になれるのに」

と言われます。

普通の商人なら、武士の言葉に喜んで終わりそうですが、道三はこれを自分も武将になれるチャンスでは?と考えます。
そしてなんと本当に油売りを辞めて武芸を磨き、その腕を認められて美濃守護・土岐氏に仕える長井氏へと仕えることとなるのです。運がよかっただけだと思われるかもしれませんが、通りかかった武士の言葉を自分の成り上がるチャンスだと捉えた、道三の考えが導き出した結果です。

成り上がることに異常な執着心をもつこと

成り上がることに執着心をもつことなんて、成功者として当たり前のことだと思われる方もいるかもしれませんが、この斎藤道三、出世に対する執着心が尋常じゃありません。
自分が成り上がるためには、主君であろうと恩人であろうととにかく周囲の人間を裏切りまくります。

美濃のマムシと呼ばれるようになった

道三は、自分が成り上がるチャンスがどこにあるのか考えました。そして土岐家の兄弟関係に目をつけるのです。
戦国時代あるあるの、父が弟のことを可愛がり兄と弟の中がこじれるパターン。土岐家もまさにその状態でした。
道三は土岐家の次男であった土岐頼芸に取り入り、頼芸から信頼を得ます。しかし父・政房が頼芸側についたにも関わらず、長男・政頼との合戦に頼芸は敗北。

このまま政頼が父の後を継ぎ、美濃の守護となるのかと思えば、道三がそうはさせません。

なんともう一度政頼との間に戦を挑み、勝利を収めるのです。

もし頼芸が負けた時点で諦めていれば、道三が成り上がるチャンスもなくなっていましたが、成り上がりに執着する男・道三は諦めなかったのです。

自分と仲が良い頼芸が美濃守護となったことで自分の武士としての位も上がった道三ですが、彼はさらに成り上がるチャンスはどこにあるのかと考えます。

そしてなんと、頼芸からの信頼を独り占めして出世するために、自分が頼芸と仲が良くなったきっかけでもある長井長弘を妻と共に殺害するのです。

さらにそのまま長井家の跡をちゃっかり継ぎます。いくら自分が成り上がりたいからといって、恩人だけでなくその家族ごと殺してしまうとは、彼の成り上がりに対する執着の強さが伺えます。

そうして恩人を殺したころでさらに武士としての位をあげた道三でしたが、彼の出世への野望はおさまりません。

その道三の野望は、とうとう主君として仕えてきた頼芸へと向けられます。
なんと道三は頼芸の弟である頼満を毒殺してしまうのです。いくら自分が出世するためとはいえ、自分の主君が可愛がっている弟を毒殺するとは正気の沙汰ではありません。
この事態に頼芸はもちろん怒り、二人の間で戦が勃発します。

油売り商人から美濃国の守護へ

頼芸は織田信秀(織田信長の父)と朝倉孝景に後援を求めました。元々美濃を狙っていた織田信秀はここぞとばかりに斎藤道三の元へと出陣します。

しかし難攻不落と名高い稲葉山城に立てこもっている斎藤道三をなかなか攻めることができません。

そうこうしているうちに辺りは暗くなり、織田軍が稲葉山城から軍を引き上げようとすると、なんとそこに斎藤道三率いる兵が一気になだれ込んできたのです。

この戦況に不利だと判断した織田信秀は慌てて引き返すのですが、この戦で多くの兵を失ってしまいます。

いつかは自分のものにしようと狙っていた美濃国でしたが、斎藤道三に多くの兵を奪われてしまい、泣く泣く和睦することに。

そしてその時に、斎藤道三は自分の娘である帰蝶を、織田信秀の長男である織田信長へと嫁がせるのです。

頼芸の後援であった織田信秀と斎藤道三が和睦したことにより、後ろ盾をなくした頼芸は美濃国を後にすることに。
斎藤道三はとうとう油売り商人から美濃国の守護となったのでした。

成り上がるためには成り上がることに対して異常な執着心を持つ

このように、道三が一国の主となるまでに、彼は成り上がることに対して異常な執着心を持っていました。
普通の人間が持つような出世に対する執着心では、さすがに恩人である本人とその家族を殺害したり、主君を国から追い出すようなことは到底できません。
彼の成り上がりに対する異常な執着心が、ただの商人から一国の主へと成り上がらせたのです。

今回は斎藤道三についてですが、是非この斎藤道三の成り上がりに対して異常に執着する部分を、あなたのものがたり起業に活かしていただければ嬉しいです。