【徳川斉昭から先を読む力を学ぶ】

「突破力」最近、そんなワードを最近聞いたことありませんか?壁にぶつかった時、困難に直面した時、自らが持つ真の実力が試されます。

 

今回は徳川斉昭の、ものがたりからあなたのビジネスのヒントを得ていただきたいと思っています。

 

徳川斉昭の突破力とは

「今までのやり方じゃ、通用しないな」そんな時、あると思います。仕事がマンネリ?当たり前のように毎日が過ぎていく?知らず知らずのうちに周りに流されている自分がいたりするんですよね。

理想のリーダー像は困難を極めた幕末期にあったんです。

 

生い立ち

斉昭が生まれたのは1800年の頃。斉昭の家は徳川御三家のひとつ、水戸徳川家でした。いわば将軍の親戚筋ということですね。やがて大人になるにしたがって当時の日本が抱えていた問題に直面していきます。
江戸時代後期といえば、日本近海に外国船が現れては通商要求を繰り返していた時代です。もちろん当時の日本は鎖国政策が基本でしたから、江戸幕府は強気に「外国船打ち払い令」という命令を出して追っ払っていました。しかしお隣の清国が外国勢力に屈服してから事情が変わってきます。
「あの清国が負けただと!欧米恐るべし!」となってきたのです。

 

外国嫌いだったが・・・

やがて1853年にはペリー率いるアメリカ艦隊が浦賀へ来航。ついに幕府は通商条約を結んで200年続いた鎖国にピリオドを打ちました。
しかしご意見番たる斉昭にとって、到底我慢できるものではありません。
「幕府がそんな弱腰でどうする!納得いかぬ!」

 

激怒した斉昭は、幕府の政策と真反対のことを進めていくのです。まず藩の軍制を改め、外国の軍隊に負けない軍備を整えることを考えました。大砲や銃などどしどし買い入れたそうです。とかく外国人嫌いで知られた斉昭ですが、逆に外国の優れた部分を積極的に取り入れるほどの度量がありました。考えが硬直した幕府や諸藩にはとてもマネできない快挙だと言えるでしょう。

「人(人材)・モノ(軍事)・カネ(経済)」という三位一体の政策

その一方で抜本的な藩政改革も進めました。すべての領地で検地を実施し、正しい藩の石高を割り出させたのです。これによって無駄な予算を減らし、藩財政の健全化を図ったといいます。

 

また人材育成にも力を注いでいます。弘道館という藩校を設立し、日本の将来を担うべき若者を育成しました。
やがてその教えは、幕末になると尊王攘夷運動として広がっていったのです。

斉昭はこうした「人(人材)・モノ(軍事)・カネ(経済)」という三位一体の政策を進めることによって、強い日本を取り戻すという理念を作り上げたのです

 

もちろん幕府からは睨まれますし、藩内からは批判も出てきました。しかし斉昭はそんなことは一切気にしません。

 

「これだけのことをやるために、これだけのことが必要なのだ!」といった考え方を曲げなかったのです。まさしくその姿はカリスマそのものだったことでしょう。またこれこそが斉昭の持つ突破力でした。
これまでの日本の古いやり方では外国と肩を並べることはできない。ならば外国の良い部分は取り入れ、国を富ませ、人を教育し、文武両道の強い国を目指すこと。それが斉昭の理想だったのではないでしょうか。

残念ながら大老井伊直弼との主導権争いに敗れたため、斉昭が理想とする国家像を構築することは叶いませんでした。しかし日本の次代を担う若者たちが明治以降、活躍する時代を迎えるのです。
あたかも斉昭が提唱した「富国強兵」を実現したわけですね。

 

 

徳川斉昭からみる「先を読む力・突破力」

マンネリな毎日や仕事。それはまさしく江戸時代の日本を表しているかのようです。なんの危機感もなく、怠惰に毎日を過ごし、今のレベルで満足してしまっているわけですね。
ところがそんな組織がいったん困難や危機に直面すると、とたんに思考停止に陥ります。「どうすればいい?」「何か方法はないのか?」それはあたかも外国船の出現にあたふたする幕府のようです。
しかし困難を想定して、常に考える力を失わなければ慌てることはありません。またアンテナを張って情報をつかむことも見逃せませんね。いわば組織の中で、あなたがオピニオンリーダーとして、カリスマになれば良いのです。

 

「ここをこうするためには、これだけのものが必要だ!」斉昭がそうしたように、困難を突破していきましょう。そうすることでリーダーシップを発揮できますし、あなたの指導力もアップするはずです。
先を読む力とは、常に考え、アンテナを張っておくことだと言えるでしょう。また信念と決断は表裏一体です。一度決めたら信念を曲げないこと。それが大きな突破力へと発展するわけです。

 

今回は「先を読む力」についてお話しましたが、是非こちらの「先を読む力・突破力」という部分をあなたのものがたり起業に生かしていただければ嬉しいです。