「呪術廻戦」のあらすじ・名言に学ぶ人生を強く生きるコツ

「ネクスト鬼滅」と評されることもある大ヒットアニメ「呪術廻戦(じゅじゅつかいせん)」。全く先が読めないこの作品は、ここ1年で急速に売り上げを伸ばし、今や「週刊少年ジャンプ」の看板漫画となっています。

 

今回は呪術廻戦から、「人生を強く生きるコツ」について解説します。ビジネスにも応用できるので、ぜひヒントを得てください!

アニメ「呪術廻戦」とは

「呪術廻戦」は「呪いの王」と体を共有した高校生・虎杖悠仁(いたどりゆうじ)が、人間の負の感情から生み出された呪霊との戦いに身を投じるダークファンタジーです。原作は芥見下々(あくたみげげ)先生で、2018年から週刊少年ジャンプにて連載しています。

 

2020年にはアニメ化が実現し、2021年4月には累計発行部数を4500万部(デジタル版含み)に到達しました。これは2020年5月の450万部と比較すると10倍の数字で、1年で急速に人気を集めていることがわかります。

 

株式会社MAPPAによるアニメ化も大成功。大ヒットアニメ「鬼滅の刃」を追随するような売り上げから、一部の漫画・アニメファンからは「ネクスト鬼滅」と呼ばれていたりします。

劇場版も公開決定

そんな「呪術廻戦」ですが、アニメの大成功もあり、2021年冬には「劇場版『呪術廻戦0』」が公開されることになりました。アニメの前日譚にあたり、アニメ本編ではまだ登場回数が少なく、謎に包まれた呪術師・乙骨憂太(おっこつゆうた)の活躍を描きます。

 

破竹の勢いで映画史を塗り替え続ける「『鬼滅の刃』無限列車編」との興行収入対決に注目が集まります。

 

アニメ「呪術廻戦」のあらすじ【ネタバレ無し】

舞台は、人間の負の感情により生み出された「呪霊」が、人を襲い死に至らしめる世界。

学校や病院などには凶悪な呪霊が集まりやすいため、魔除けとして他の呪いを寄せ付けぬほど凶悪な「呪物(じゅぶつ)」が置かれています。

 

主人公・虎杖悠仁の通う高校にも、かつて「呪いの王」と呼ばれた怨霊の一部「宿儺(すくな)の指」が魔除けとして置かれていました。

 

しかし月日が経ち封印が弱まったことで、逆に多くの呪霊が集まるようになります。やがて虎杖悠仁の先輩にも魔の手が迫ります。

 

呪霊退治を専門とする呪術師・伏黒恵(ふしぐろめぐみ)から事情を聞かされた虎杖は、先輩を救出するため、学校に出現した呪霊と交戦。不意をつかれ戦闘不能となった伏黒をかばいながら応戦しますが、呪力をもたぬ虎杖に勝ち目はありません。

 

絶体絶命となった虎杖は、とっさに「宿儺の指」を飲み込み、その体に「呪いの王・両面宿儺(りょうめんすくな)」を宿します。「宿儺の器」となった虎杖は、呪術師と呪霊の壮絶な戦いに巻き込まれていくことになるのでした。

 

「呪術廻戦」人気の理由

毎年数多くの新連載が始まっては打ち切りとなる週刊少年ジャンプにおいて、連載を続けるのは容易なことではありません。なぜ「呪術廻戦」は大成功を収めることができたのでしょうか。その理由を考察していきます。

ただの王道で終わらぬダークファンタジー

「呪術廻戦」はジャンプ漫画の王道「友情・努力・勝利」の要素を入れつつも、それだけで終わらない異色のダークファンタジーです。「呪い」や「怨念」、他の王道少年漫画とは一線を画した設定、ダークでホラーテイストな世界観。

 

特におどろおどろしくグロテスクな呪霊たちのビジュアルは、恐ろしくもあり癖になってしまう中毒性があります。

過去の名作オマージュ

「呪術廻戦」には過去の名作漫画のオマージュと思われる要素や設定、構成が多く含まれています。例えば主人公の体内に宿した化け物の力で戦う設定は、体に九尾の妖狐を封印された忍を描いた岸本斉史先生の「NARUTO」を彷彿とさせます。

 

オシャレで凝った能力名や登場キャラクターのセリフ回しなどは、久保帯人先生の「BREACH」にそっくり。芥見下々先生も「たくさんの漫画家さんから影響を受けている」と語っています。

 

先が読めない展開

良い意味でも悪い意味でも先が読めない。それも「呪術廻戦」の魅力です。ダークファンタジーというだけあって、作中では救いのないシビアな展開も多く描かれます。

 

強力なキャラクターでもあっさり命を落としたりするので、先が全く読めません。「次は私の好きなキャラが退場させられるかも……」というスリルや緊張感で満ちた作品です。

史実を元ネタにした設定の数々

「呪術廻戦」には、歴史や神話を元ネタにした設定が数多くみられます。例えば虎杖と肉体を共有した呪いの王・両面宿儺は、奈良時代の歴史書「日本書紀」に登場する鬼神だと言われています。日本書紀での描写と、作中で言及される特徴(4本の腕、20本の指、頭の前後両面に顔)が酷似しているようです。

 

また呪術師・伏黒恵が操る術式は、「先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)」という史書に登場する10種の宝具「十種神宝(とくさのかんだから)」がモチーフとされています。

 

他にも主要キャラクターの技には仏教や神話を元ネタにしているものが多く、教養を深めながら楽しめる作品だと言えます。

 

「呪術廻戦」の名言

「呪術廻戦」には、我が強く芯の通ったキャラクターが多く登場します。彼らの口から発せられる言葉には、思わずハッとさせられてしまう説得力があります。

 

  • 自分が死ぬ時のことは分からんけど、生き様で後悔はしたくない

 

呪術師として生きていく決心をした虎杖のセリフ。ストーリー全体を通して虎杖の信念・行動理念となっている言葉です。

 

  • 私は綺麗にオシャレしてる私が大好きだ!強くあろうとする私が大好きだ!

 

こちらは虎杖の同級生、釘崎野薔薇(くぎさきのばら)の名言。多様性の時代では、長所も短所もその人の素晴らしい個性です。しかしながら「強くありたい」「美しくありたい」と願う気持ちや努力は、いつの時代であっても人間の尊い願望ではないでしょうか。

 

  • 俺は不平等に人を助ける

「少しでも多くの善人が平等を享受できるように、善人を優先して不平等に人を助ける」。呪術師・伏黒恵の信念を表した言葉です。人を選ばず弱き市民を助けるのは、少年漫画のあるべきヒーロー像なのでしょう。

 

しかし現実問題として、自分の信念やエゴに沿って取捨選択をしなければならない場面があります。この言葉はそんなシビアな現実や、エゴや私情をもつ「人間のありのまま」を表した名言ではないでしょうか。

 

「呪術廻戦」から学ぶ「人生を強く生きるコツ」

登場人物の1人が口にする「呪術師に悔いのない死などない」というセリフは「呪術廻戦」のダークな世界を良く表しています。同じように私たちが生きる世界も理不尽や絶望が絶えません。

 

過酷な「呪術廻戦」の世界で必死にキャラクターや名言からは、「理不尽な人生を強く生きるコツ」を学ぶことができます。ぜひ本作をご覧ください!