「ショーシャンクの空に」のあらすじ・名言から学ぶ人生の教訓

映画史上屈指の名作と呼び声高い「ショーシャンクの空に」。娯楽映画としても十分におすすめできますが、私たちに人生やビジネスの教訓を教えてくれる映画でもあります。

 

今回は「ショーシャンクの空に」のあらすじや名言、得られる教訓について解説します。ぜひビジネスや人生を楽しむためのヒントにしてください!

 

「ショーシャンクの空に」ってどんな映画?

「ショーシャンクの空に」は1994年公開のアメリカ映画。冤罪(えんざい)で終身刑となった主人公が、劣悪な環境の刑務所で、希望を捨てずに生き抜く様子を描いたヒューマンドラマです。

 

「映画好きなら知らぬ者はいない」と言ってもよいほどの傑作で、公開から25年以上経った現在でも、多くの映画ファンに愛され続けているこの作品。著名な映画評論家や映画紹介系YouTuber達がこぞって「人生の名作」として名を挙げています。

 

原作は「シャイニング」や「IT」「スタンド・バイ・ミー」などで有名なスティーブン・キングの小説「刑務所のリタ・ヘイワース」です。

 

「ショーシャンクの空に」のあらすじ【ネタバレあり】

物語は、銀行員アンドリュー・デュフレーン(通称アンディ)が、妻とその愛人を殺害した容疑をかけられ、終身刑を言い渡されるところから始まります。

 

アンディが収監されることになったショーシャンク刑務所は、古株の囚人や看守によるいじめ・暴力行為の絶えない劣悪な環境にありました。アンディも例に漏れず、屈辱的な仕打ちを受けます。

 

そんな中、アンディは調達屋エリス・ボイド・レディング(通称レッド)に気に入られ、仲間として認められるようになります。

 

知識とスキルで信頼を得る

アンディを救ったのは、銀行員時代に身につけた財務知識でした。刑務所での労働中、相続問題の渦中にあった刑務官の愚痴を聞いたアンディ。仲間達にビールをふるまうことを条件に有効な節税方法をアドバイスします。

 

この一件からスキルを買われたアンディは、刑務官達の資産運用アドバイザーとして重宝されるかたわら、ノートン所長の裏金作りを手伝わされるようになるのです。

 

アンディは自分のスキルで、刑務官や所長、そして他の囚人たちの信用を徐々に掴んでいくのでした。

真実を知る男・トミーの入所

やがてトミーという青年が入所したことで、物語は大きく動きます。トミーはアンディの妻を殺した人物を知っているというのです。これを聞いたアンディは、ノートン所長に再審を請求しました。

 

しかし冤罪が発覚し自分の立場が危うくなるのを恐れたノートンは、アンディを懲罰房(ちょうばつぼう)に送り、口封じのためにトミーを殺害させます。その後、元の独居房に戻ったアンディ。親友のレッドは、並々ならぬ様子のアンディを心配します。

決意と脱獄

後日刑務官が点呼をとると、アンディの部屋はもぬけの殻になっていました。およそ20年の間、レッドに調達してもらったロックハンマーを使い、少しずつ抜け道を作っていたのです。

 

脱獄に成功したアンディは新聞社にノートンの所業を告発。自身の未来を悟ったノートンは拳銃で自殺します。

 

そして数年後……。仮釈放となったレッドは、約束の地メキシコで再開を果たし、抱擁を交わすのでした。

 

「ショーシャンクの空に」の人生に役立つ名言

名作と呼ばれる映画からは、多くの名言が生まれるものです。「ショーシャンクの空に」にも、私たちに気付きを与えてくれる数々の名言があります。

 

  • 「希望はいいものだ。多分最高のものだ。素晴らしいものは決して滅びない」

 

物語の終盤、自由の身となったアンディが、レッドに向けて書いた手紙の一文です。「希望は危険だぞ。希望は人を狂わせる」と希望をもつことに否定的だったレッドに対してアンディが出した答えだと考えられます。

 

アンディとその他の囚人を分けたのは、希望でした。作中ではレッドをはじめ、ほとんどの囚人は人生の限界を悟り諦めているような雰囲気を漂わせています。しかしアンディが20年もの間腐らずに壁を掘り続けられたのは、絶望的な状況でも希望をもち続けたからです。

 

刑務所に限らず、人が苦難に遭遇しても何度でも再起できるのは、夢や希望の力があるからではないでしょうか。

 

  • 「選択肢は2つだ。必死に生きるか、必死に死ぬかだ」

 

懲罰房から解放された後、再審の道を断たれたアンディがレッドに向けて語った名言です。人生には、リスクを負って大きな決断をすべき機会が少なからずあります。アンディにとってこれは、脱獄して自由を手に入れる決意の言葉でした。

 

「もう無理かも……」と挫けそうになった時こそ、この名言を思い出して自分を奮い立たせたいものですね。

 

  • 「興奮している自分がいる。スタートに立つ自由な人間だけが感じる興奮なのだろう」

 

終盤、仮釈放されたレッドがアンディと再会するためにメキシコへ向かうシーンで語った思いです。

 

刑務所の中では希望をもつことに対して批判的な態度をとっていたレッド。しかし実際にアンディとの再会を果たすため、仮釈放規則を破りながらも自分の意志で前へ進むことを決めるのでした。

 

現実の世界でも、新しい環境に身を置くことは、大きなストレスを伴うもの。それでも成長し新たなスキルを身に付けるためには、時に環境を変えることも必要になります。就職、転職、独立。新しい環境に不安を感じる人は、ぜひレッドの言葉を思い出してみましょう。自分がスタートラインにたった自由な人間であることを忘れないでください。

 

「ショーシャンクの空に」から学ぶビジネス・人生のヒント

映画「ショーシャンクの空に」のキーワードは「希望」です。作中では何度も登場人物が希望という言葉を口にします。

 

冤罪で20年間服役した上、自分の無罪を主張しうる証人(トミー)も殺されてしまった絶望的な状況。周囲の囚人も希望を語ることに冷笑的な態度を取る中、アンディに自由をもたらしたのはその希望でした。

 

また、スキルを身に付けることも大変重要です。本作でアンディは、銀行員時代のスキルを活かすことで周囲の信頼を得て、発言力を強めることに成功しています。いくら夢を語っても、スキルが無ければ事態は好転しない。「ショーシャンクの空に」はそんな現実のシビアな側面も描いているのではないでしょうか。

 

常に希望をもちながら、スキルを磨き行動に移すことも忘れてはいけない。この映画からは、そんな教訓を得ることができます。