朝廷に反旗を翻した平将門とは?人物像やエピソードについて解説

平将門は自らを「新皇(しんのう)」と名乗り、朝廷に反旗を翻(ひるがえ)した武将として知られています。壮絶な最期を迎えた後、様々な災害や不運が重なったことから、「日本三大怨霊」の一人としても恐れられています。

 

しかし将門が眠る東京の神田明神は、一部のビジネスマンから根強い人気があり、強力なご利益を見込んで足を訪れる人が後を絶たないそうです。そこで今回は、平将門の人物像やエピソードから将門のご利益を少しでも感じていただきたいと思います!

平将門ってどんな人物?

平将門の生涯を詳しくみてみると義理堅く正義感が強い人間だということが分かってきます。ここでは、将門の人物像について迫ってみましょう。

地方豪族の息子として生まれる

903年、平将門は桓武天皇の子孫である地方豪族のもとに生まれました。918年には京に上り、藤原忠平(ただひら)に従事します。天皇の護衛をする「滝口の武士」として勤務するようになりますが、930年に父・良将(よしまさ)が亡くなると官職の夢を諦め帰郷。

親族争いに勝利する

帰郷した将門を待っていたのは、家督相続をめぐる争いでした。実は叔父である良正、良兼(よしかね)、国香(くにか)は良将の領地を横領しており、将門を殺そうと画策していたのです。

 

しかし、将門はこれに対抗。935年には国香との戦いに勝利し、翌年には良正、良兼との戦いにも勝利します。この一連の戦いでの勝利は将門に名声をもたらし、武将として確固たる地位を築くきっかけになりました。

平将門の乱

938年、将門は常陸国での国司(京から派遣された貴族)と郡司(地方の豪族)の争いに介入したのがきっかけとなり、国府を襲撃し常陸国司を打ち破りました。

 

将門はかねてから朝廷の民衆に対する理不尽な支配に憤っていたため、この襲撃を機に朝廷に対して宣戦布告の態度をとります。将門は民衆に寄り添う君主であり、どうしても朝廷の横暴な行いを見逃すことができなかったそうです。

 

もちろん、これに朝廷は激怒。将門を討伐するべく全国から兵を集めるようになります。こうした一連の流れは「平将門の乱」と呼ばれています。将門は破竹の勢いで勝利を重ね自らを「新皇」と名乗り民衆からの支持を得ますが、940年に平貞盛と藤原秀郷の連合軍に敗れ命を落としました。

平将門のエピソードについて解説!ビジネスとの意外な関係もあった?

ここまで平将門の生涯について触れてきましたが、彼とビジネスは一体どのように結びつくのでしょうか。そのヒントは将門の死後に起きた歴史にありました。ここでは、平将門のエピソードを交えながらビジネスとの意外な関係について解説していきます!

粗末に首塚を扱うと祟りが訪れる!?

将門の死後、その首は平安京に持ち込まれさらし首にされてしまいました。将門の首は何日たっても腐ることはなく、夜な夜な不気味な声を上げていたと言い伝えられています。その後、首は京から東に飛び去り現在の東京都大手町付近に落下したとされ、以降は、神田明神の中に首塚が建てられそこに祀られることになりました。

 

首塚が建てられて以降、首塚を粗末にしようとした人々に災いが降りかかるようになります。1923年に首塚が取り壊され跡地に大蔵省庁舎が建てられた際、関係者が相次いで病気になり、落雷で庁舎が全焼したことがありました。

 

また戦後、GHQによる首塚の撤去工事が行われた際にはブルドーザーが転落を起こし、運転手が死亡する事故が発生。

 

このように、首塚では偶然とは思えない不運や事故が重なったことから、「将門の祟りだ」と恐れられるようになったのです。

 

パワースポットとして実業家に人気!

そんな恐ろしい場所として有名な首塚ですが、現在ではご利益のあるパワースポットとして一部のビジネスマンたちから人気があります。大事な商談や雇用の安定を望む人々の願いを叶え、特別な力を与えると言われています。

 

特に首塚の隣に置かれているカエル像は、ご利益があると評判。将門の首が胴体を求めて帰ってきたとされる逸話をもとに人々が、「人やお金が自分のところに【カエル】」というご利益を期待するようになったそうです。実際にカエル像にビジネスの成功を祈るビジネスマンも少なくはないみたいですよ。

 

平将門のご利益をもらいながらビジネスを成功に導こう

平将門は権力に抵抗し民衆の味方として戦った武将です。不当な搾取を許さず人々の平和を思って行動した将門は、怨霊というステレオタイプなイメージとは違う仁義に溢れた人物であったと推察できます。

 

ビジネスにおいても、将門のように立場の低い者を思いやる気持ちは重要です。誰にでも慈愛の心をもって接することができればビジネスの視野も広がりますよ。

 

将門の怨霊の話はたしかにぞっとしますが、歴史を正しく理解し、散っていった先人たちを弔う気持ちを忘れなければ、あなたにご利益をもたらすこともあるでしょう。ビジネスにおいて神頼みは禁物。しかし神にもすがる強い思いで重ね続けた努力は、時として予想以上に大きな成功を生むものです。