伊達政宗の名言や人柄を解説!独眼竜の人生から学ぶ現代の処世術

戦国武将、伊達政宗が残した数々の名言を紹介します。24歳という若さで東北地方を治め、「独眼竜(どくがんりゅう)」と恐れられた政宗。彼の強さは、軍事力というよりも、世渡りの上手さにあったと言われています。

仕事や人間関係に悩みがある時は、伊達政宗の処世(しょせい)術を参考にしてみてはいかがでしょうか。この記事では、伊達政宗の名言や、現代でも使える処世術について解説します!

伊達政宗の人柄が分かる名言

ここでは、伊達政宗の人柄が分かる名言を紹介します。幼い頃に病気で右目を失明してしまった政宗。決して戦国武将として恵まれた境遇ではありませんでした。

それでも彼が「独眼竜政宗」と恐れられるまでに成長した理由には、彼の人柄や世渡りの上手さがあったのでしょう。以下の名言からは、伊達政宗のポジティブでちょっぴり唯我独尊(ゆいがどくそん)な一面が伝わってきます。

  • 「まともでない人間の相手をまともにすることはない」
  • 「茶器を割ったのではない。自分の器量の小ささを割ったのだ」
  • 「残駆(ざんく)天の許す所、楽しまずして是を如何(いかん)せん」

とにかく派手好きな伊達政宗。場をわきまえない派手な服装を指摘された政宗は、「まともでない人間の相手をまともにすることはない」と一言。「なんて失礼な!」と思う人も多かったはずです。

しかし、この唯我独尊な性格があったからこそ、厳しい戦国時代を生き抜くことができたのだとも考えられます。

ある時、伊達政宗は高価な茶器をわざと割って「自分の器量の小ささを割ったのだ」と言い放ちました。あまりに高額な茶器に驚いてしまった自分の器の小ささに嫌気がさしたというのです。しかし、それにしても本当に茶器を割ってしまうのだから驚きですよね。

「残駆天の許す所~」は「残された人生を、天が許す限り楽しまずにどうするんだ!」という意味です。政宗の人生にポジティブな一面が伝わってきます。

伊達政宗の処世術が分かる名言・逸話

伊達政宗の名言や逸話から、彼の世渡り上手な一面が伺(うかが)えます。軍事力なら上には上がいる戦国時代。政宗が広大な東北地方を治められたのは、彼の処世術があってのことでした。

ここでは、伊達政宗の処世術が分かる逸話や名言を紹介します!

破天荒さで危機を切り抜ける

伊達政宗は、その破天荒(はてんこう)さで数々の危機を乗り切ることに成功しています。豊臣秀吉とのエピソードもその一例。まだ20代の若者だった政宗に、秀吉から「北条家を攻撃するから、豊臣に味方しろ」と命令が下りました。

しかし政宗は、豊臣につくか、北条につくか、中々決めることができず、命令を無視してしまいます。そして戦争も終わりかけという時、ようやく豊臣の味方として出兵しました。現代で言えば、上司からの出勤命令を既読無視したあげく、定時直前に出勤したようなものです。

当然、秀吉はこれに激怒します。秀吉といえば、天下統一を成しとげた超大物。その気になれば伊達家を潰すことなど簡単です。そんな秀吉の前に現れたのは、短刀をもち、死装束(切腹の時に着る服)をまとった政宗。「死んで詫びる覚悟があります!」と猛アピールしたのです。

その後、懲(こ)りずに謀反(むほん)を計画した政宗。今度は死装束に加え、自分で磔(はりつけ)台を担ぎながら必死に謝罪をしたそうです。「はりつけにされる覚悟があります!」というアピールでしょうか。

本当に死ぬ気だったのか、直前で許される自信があったのかは定かではありません。しかし実際に2回も処刑を免れているのだから、世渡り上手であったのは確かなようです。時にはプライドを捨てて必死に謝罪するのも、立派な処世術と言えます。

慎重さと行動力

伊達政宗の名言からは、慎重さと行動力をあわせもった彼の人物像が分かります。

  • 「物事、小事より大事は発するものなり。油断すべからず」
  • 「歴史を読めば、最大の敵は外から来ない。不平分子が家を亡ぼすのだ」

伊達政宗は、「大きな失敗や事件は、小さな物事の積み重ねから起こる」、「最も大きな敵は、外ではなく、身内から生まれる」としています。ささいな不注意や家臣の裏切りで多くの武将が散った戦国時代。油断が一族の滅亡を招くということを強く認識していたのです。一方、政宗には決断力や行動力に優れている一面もありました。

  • 「大事の儀は人に談合せず、一心に秘めたるがよし」
  • 「時を移さずに行うのが勇将の本望である。早く出立せよ」

政宗は、大事な決断は一人で行い、素早く行動すべきだとしました。周りに相談することで迷いが生まれたり、決断が遅れたりすることを恐れたのです。

慎重すぎてもダメ、一人で突っ走りすぎてもダメ。「慎重さと行動力のバランスの良さ」は、彼の処世術の肝(きも)と言えるでしょう。

伊達政宗の名言「伊達政宗五常訓」

伊達政宗には、彼の処世術の基本を表した5つの名言があります。その名も「伊達政宗五常訓(ごじょうくん)」。中国で生まれた儒教の教えをアレンジしたものです。

  • 「仁に過ぎれば弱くなる(思いやりが強すぎると、相手のためにならない)」
  • 「義に過ぎれば固くなる(正義観が強すぎると、融通が利かない)」
  • 「礼に過ぎれば諂(へつら)いとなる(礼儀を重んじすぎると、媚びるだけの人になる)」
  • 「智に過ぎれば嘘をつく(知恵をつけすぎると嘘をつく)」
  • 「信に過ぎれば損をする(信用しすぎると、損をする)」

とっても簡単に言い換えると、「何事もほどほどが大事だよ」ということ。破天荒な伊達政宗の発言とは思えませんが、破天荒さと落ち着きのバランスも絶妙だったのでしょう。

処世術は伊達政宗の名言に学べ

伊達政宗の名言からは、現代でも通用する処世術を学ぶことができます。破天荒で何をしでかすか分からない、それでもやる時はしっかりやる男。政宗の言葉には、仕事や人間関係の悩みを解決するヒントが詰まっています。

  • 人目を気にせず我を通す心の強さ
  • 人生を楽しみ尽くしてやろうというポジティブさ
  • 良い意味での破天荒さと必死さ
  • 慎重さと行動力、決断力のバランス
  • あらゆる物事のバランス感覚(伊達政宗五常訓)

現代に生きる私達も参考にしたい処世術ですよね。うっかり食器を割ってしまった時、伊達政宗にならって「自分の器量の小ささを割ったのだ」と言ってみてはいかがでしょうか。周囲の笑いを誘い、気まずい空気を一転させることができるはずです。