日本の伝統美!千代紙の折り方をマスターしてハンドメイドに挑戦

千代紙の折り方といったら、何を思い浮かべますか?千代紙は日本独特の模様が美しい和紙です。千代紙で作った小物は、年齢を問わず女性に喜ばれ、外国人の方にも好評でしょう。ここでご紹介する千代紙の折り方は簡単に作れる物ばかりです。今回は折り方を含めて、千代紙の基本的な知識を一緒に学んでいきましょう。

千代紙の歴史

千代紙の歴史は不明なことが多く、千代紙がいつ生まれたのかはわかっていません。京都にはすでに平安時代に、美しい模様を取り入れた紙がありました。江戸時代末頃には千代紙は京都から江戸へ伝わったのです。

武家の娘などがお菓子などの贈り物を美しく包むために千代紙を使うようになったことから、千代紙は広がっていきました。千代紙に印刷する木版模様の技術が進んだため大量生産ができるようになりました。それも千代紙が広まった理由です。

なぜ千代紙と呼ばれるようになったのかは諸説あります。一説には千代姫という女性の名前からとったのだという話もあります。江戸城の別名を千代田城と言いますが、千代田城の大奥で好まれたものだったからという説もあるのです。現代では、日本の伝統に由来する柄が入った和紙のことを千代紙と呼んでいます。

千代紙は折り方によって様々な用途があります。色鮮やかでアレンジがしやすい千代紙は、贈り物のラッピング用を始め、実用的な折り紙などを含め、今も日本人に好まれています。

千代紙の柄の魅力

千代紙の柄は実にバラエティに富んでいます。松や竹、桜や菊、扇、流水やうろこ、鶴や亀甲柄などいろいろあります。シックな模様から、外国人が好みそうな艶やかなものまであり、見ているだけでどんな用途に使おうかとイマジネーションが刺激されます。

千代紙の柄は、京都と江戸では少し雰囲気が違うようです。

京都では「有識文様(ゆうそくもんよう)」が主流でした。有識文様とは、公家が好んで用いた中国風の模様です。公家はこの有識文様を自分たちの装束や調度品などに使っていたそうです。それが和紙にも描かれていました。この有識文様は、その家によっても違いがありました。

江戸では歌舞伎などにアイデアを得た派手なデザインの千代紙に発展していきました。そしてさらに江戸の千代紙は、浮世絵の技術進歩にも助けられてますます華やかなものになっていったのです。

千代紙はフォトスタンドに入れれば、そのままアート作品としても鑑賞できますね。種類豊かな千代紙は、折り紙として使うのも良いですが、そのまま飾っても楽しむことができますよ。

千代紙の折り方~実用的な作品例

千代紙は見ているだけでも楽しめるものです。ですが折り紙作品をハンドメイドすれば、粋なプレゼントに早変わりします。千代紙を使った小物はコストもかからず、誰でも手軽に作れることがメリットですね。

千代紙で作るお年玉袋~折り方

1.模様がある面を下側にして、千代紙をおきましょう。
2. 上と下を合わせる形で半分に折って、折り目だけつけましょう。このとき、柄は外側にくるように折るのがポイントです。
3.ふたたび開いた千代紙を、模様を裏側にしておきます。
4.下の方から1㎝程度折り曲げます。
5.折りまげた部分はそのままにして、半分のラインまで再び折りまげます。
6.折りまげた側の千代紙の両端を、それぞれ三角形に折ります。
7.三角形になったところを目印に、両端を直角に折りまげます。
8.直角に折った部分の上側を、それぞれ千代紙の半分部分まで三角形に折り曲げます。すると、ちょうど四角い窓が開いた小さな屋根のおうちのような形になります。
9.上の大きな三角屋根を下側へ折り込みます。すると封筒のような形になります。この中にお札を入れればポチ袋として使うことができますよ。

千代紙で作る箸置き~折り方

1.千代紙を模様がある面を下側にしておきましょう。
2.模様が外側にくるように、真ん中に折り目をつけます。
3.2で折り目をつけた中心の線に合わせて、左右から真ん中に向けて折ります。
4.3の状態で、さらに真ん中へ向けてもう一度折ります。
5.4の状態になったら、最初につけた折り線に合わせて折りまげましょう。
6.5が完成すると、棒のように硬くしっかりした千代紙が出来上がります。それを結んで結び目を作りましょう。これで箸置きの完成です。

千代紙の折り方を覚えて、日本人らしい心遣いを!

今回ご紹介した千代紙の折り方は、初心者でも簡単に作れるものばかりです。

いずれもちょっとした贈り物や、おもてなしの際の小道具として活躍させることができます。

加えて千代紙について教養もあれば、プレゼントをするときにも豆知識を披露できますね。

人の注目を集めるのは小さな気配りからです。

あなたも千代紙でハンドメイドをし、日本の伝統美に触れて日本人らしい美徳ある人間を目指してみませんか。